お通じの悩みというと、食物繊維をとりましょう、水分をしっかり、という助言が定番です。もちろんどちらも大切ですが、それだけでは思うようにいかないという声も少なくありません。
そんななか、便通と栄養の関係に、これまでとは違う角度から光を当てる研究が発表されました。
医学誌ガットに2026年1月に公開されたこの研究は、26万8千人を超える大規模なゲノム解析から、ビタミンB1(チアミン)に関わる遺伝子が腸の動きに関係している可能性を示したものです。
便通と聞いて多くの人が思い浮かべる食物繊維とは別の入口が、遺伝子の解析から浮かび上がってきました。今回は、この意外なつながりが何を示しているのかを見ていきます。
記事の要点
医学誌ガットに2026年1月、26万8千人超のゲノム解析から、ビタミンB1の活性化と輸送に関わる二つの遺伝子が、腸の動き(排便回数)に関与する可能性が示されました。東アジアと欧州の人々を含む大規模な解析です。
さらにUKバイオバンクの9万8千人余の追加解析で、食事からのビタミンB1摂取量が多い人ほど排便回数が多い傾向がみられ、そのつながりの強さは特定の遺伝子型によって異なっていました。
これは遺伝子と観察データの段階の知見で、介入試験はこれからです。便通の助言は食物繊維と水分が定番ですが、ビタミンB1という別の切り口が示された点に新しさがあります。