最新|プラスチックの害と栄養状態:ビタミンDと葉酸が分けた死亡リスク

最新|プラスチックの害と栄養状態:ビタミンDと葉酸が分けた死亡リスク

私たちの暮らしは、たくさんのプラスチックに囲まれています。飲み物のボトル、食品の容器、ラップ、買い物袋。一日のうちでプラスチックにまったく触れない時間を探すほうが、かえって難しいくらいです。

その便利さと引き換えに、こうした製品からごく微量の化学物質が体に入り込んでいることも、近年さかんに調べられるようになりました。

完全に避けるのが難しいとすれば、気になるのは「入ってきたものに、体はどう向き合えるのか」という点ではないでしょうか。

2025年、医学誌ランセット・プラネタリー・ヘルスに、その問いにひとつの手がかりを与える研究が報告されました。プラスチックに由来する化学物質と死亡リスクの関係が、ある栄養素の足り方によって違って見えた、という内容です。

今回はこの研究を起点に、プラスチックの害と栄養の関わりを読み解いていきます。

◼️記事の要点

  • プラスチックの加工に使われる化学物質(フタル酸エステルやビスフェノールA)は、尿中濃度が高い人ほど心血管疾患・がん・総死亡のリスクが高いと報告されています。

  • 2025年のランセット系列の研究では、このリスク上昇が血中ビタミンDまたは赤血球葉酸の低い人にだけ認められ、栄養状態が十分な人では確認されませんでした。

  • 曝露を減らす工夫と並んで、ビタミンDと葉酸を満たしておくことが、体の備えとして意味を持つ可能性が示されています。