ビタミンDは骨の健康だけでなく、免疫機能にも深く関わる栄養素として注目されてきました。
新型コロナウイルスのパンデミック以降、ビタミンDがCOVID-19の予防や重症化防止に役立つのではないかという期待が世界中で高まり、さまざまな研究が行われてきましたが、その結果はまちまちでした。
日本でもビタミンDへの関心は高く、サプリメント市場の拡大やコロナ後遺症に悩む人の増加を背景に、科学的なエビデンスへの需要はますます強まっています。
こうしたなか、米国マサチューセッツ総合病院ブリガムの研究チームが実施した大規模ランダム化試験VIVID Trialの結果が、The Journal of Nutrition誌に2026年3月12日付で発表されました。
この研究は、高用量ビタミンD3がCOVID-19の急性症状には効果がなかったものの、コロナ後遺症(ロングCOVID)の軽減に期待できるシグナルを示したという、注目すべき内容となっています。
記事の要点
- 高用量ビタミンD3(1日3,200 IU)の4週間投与は、COVID-19の入院リスクや急性期の症状重症度を改善しなかった。
- サプリメントを継続的に服用した参加者では、8週間後のコロナ後遺症の発症率がプラセボ群の25%に対して21%と低く、ロングCOVID軽減の可能性が示された。
- 米国とモンゴルの1,747人のCOVID-19陽性者と277人の同居者を対象にした、ビタミンDとCOVID-19に関する最大規模かつ最も厳格なランダム化試験の一つである。