あなたは日中、どれくらい明るい光を浴びているでしょうか。
朝に家を出て、夕方に帰る。日中の大半を屋内で過ごす方にとって、光を浴びると言われてもあまりピンとこないかもしれません。けれど室内の明るさと屋外の明るさには、想像以上の開きがあります。
一般的なオフィスや家の中はおよそ数百ルクス、よく晴れた日の屋外は数万ルクスに達するといわれます。同じ「明るい」という言葉でも、桁がいくつも違うのです。
この日中の光の量が、その後の認知症のリスクと深く関わっているかもしれない。そんな研究が、2026年6月に医学誌『General Psychiatry』で報告されました。
イギリスの大規模データを使い、手首に着けた装置で実際に浴びた光を測ったところ、日中に明るい光をよく浴びている人ほど、その後に認知症を発症しにくかったというのです。
しかもその関連の強さは、肥満や大気汚染といったよく知られたリスク因子を上回っていたと書かれています。
◼️記事の要点
イギリスの約8万8千人を平均8.1年追跡した研究で、日中に明るい光(平均1000ルクス以上)をよく浴びる人ほど、認知症のリスクが約16%低かったと報告されています。
夜間の光そのものは認知症と直接の関連が見られませんでしたが、夜に光を浴びがちな人ほど、日中の光と結びついた保護的な関連が強く表れていました。
日中の光不足は、肥満・大気汚染・頭部外傷といった従来のリスク因子よりも強い認知症の予測因子になりうると示されました。