みかんを食べたあと、皮はどうしていますか。多くの方は、何気なくそのまま捨てているのではないでしょうか。
ところが、その捨てられがちな柑橘の皮に、老化や代謝に深く関わる酵素SIRT1(サーチュイン1)を活性化する成分が含まれていることが、新たな研究で明らかになりました。
2026年5月27日、東京大学大学院農学生命科学研究科の研究チームが、28種類もの柑橘の果皮を調べ、その中からSIRT1を高める成分を突き止めたと発表しました。
SIRT1は、長寿遺伝子と呼ばれる遺伝子がつくり出す酵素で、細胞の代謝やストレスへの応答、加齢に伴う体の調整に関わることで知られています。
身近な果物の、しかも普段は手をつけない皮の部分に、こうした働きを持つ成分が眠っていた。
この記事では、研究チームが何を見つけたのか、SIRT1とはどんな酵素なのか、そして私たちの食卓にどうつなげられるのかを、順を追って見ていきます。
記事の要点
- 東京大学が28種類の柑橘果皮を調べ、長寿酵素SIRT1を活性化する成分の存在を確かめました。私たちがふだん捨てている皮に、なぜそうした力があるのかを読み解きます。
- 活性化の主役となったのは、柑橘の皮に特有のあるポリフェノール群でした。どの柑橘に多く、どの成分が最も強く働いたのか。本編で具体的に見ていきます。
- 興味深いのは、その働き方が赤ワインで知られるあの成分と重なる点です。SIRT1がどう活性化されるのか、その仕組みと健康長寿への示唆を整理します。