最新|NAD+と老化の指標:血液検査では若返りを測れないという新研究

最新|NAD+と老化の指標:血液検査では若返りを測れないという新研究

NMNを飲み始めてから、なんとなく調子がいい気がする。そんな声を聞く機会が、この数年で一気に増えました。NAD+(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)という物質を増やすサプリメントは、いまや抗加齢の代表格として広く知られています。

その背景にあったのが、NAD+は歳とともに減っていく。だから補えば若さに近づけるという考え方です。

ところが2026年5月、この前提そのものに疑問を投げかける研究がNature Metabolism誌に発表されました。

7つの独立したグループ、合計300人以上の血液を調べたところ、血液中のNAD+の量は年齢が上がってもほとんど変わらなかったというのです。運動をしても、たんぱく質を多く摂っても、生活全体を見直しても、血中の数値は大きく動きませんでした。

NAD+を増やせば若返るという物語は、どこまで本当なのでしょうか。今回は、この新しい報告を起点に、NAD+という物質と上手に付き合うための見方を整理していきます。

記事の要点

  • 血液中のNAD+が加齢でほとんど変化しなかったという2026年の報告から、血液検査で老化を測るという発想の何が問われているのかを確認します。
  • NAD+が体の中でどんな働きを担い、なぜ血液の数値と細胞の中の状態が必ずしも一致しないのか、その仕組みを見ていきます。
  • サプリメントで血中NAD+が上がること自体は確認されています。そのうえで、数値以外に何を手がかりにすればよいのか、食事と暮らしの観点から考えます。