健康診断で血糖値が気になりはじめると、若いころの食生活のツケが回ってきたのかもしれないと考える方は少なくないと思います。
ところが2026年、女性4万人あまりを思春期から中高年まで追いかけた大規模な研究から、2型糖尿病のなりやすさをもっとも強く左右していたのは、思春期の食事ではなく、大人になってからの食事だったという結果が報告されました。
裏を返せば、大人になった今の食事を整えることが、この先の血糖の行方に大きく関わるということでもあります。
今回の研究がユニークなのは、「何を食べたか」を個々の食品で見るのではなく、食事全体が体のインスリンや炎症をどちらの方向へ傾けているかを、時間の流れとともにとらえた点にあります。
記事の要点
米国の看護師健康研究II(NHS II)に参加した女性40,135人を対象に、食事の「インスリンを高めやすさ」と「炎症を高めやすさ」を、思春期・成人期・生涯の累積で数値化し、2型糖尿病の発症と照らし合わせた前向きコホート研究です。
食事のインスリン負荷が生涯を通じて高かった群は、低かった群に比べて2型糖尿病のリスクが約2.7倍で、成人期に限るとさらに強い関連(約3.2倍)がみられた一方、思春期単独では大きな関連はありませんでした。
観察研究のため因果を断定するものではありませんが、大人になってからの食事を低インスリン・低炎症の方向へ寄せることが、将来の糖尿病リスクと結びついて読み取れる結果です。