タウリンと聞いて、栄養ドリンクのラベルや、いかやたこ、貝の料理を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。これまでは「疲れたときに補う成分」「抗酸化に働く成分」というイメージで語られることが多い栄養素でした。
ところが2026年に栄養学の専門誌『Food & Function』へ発表されたレビュー論文では、タウリンがもっと広い場所、代謝、炎症、そして老化が交わるところに立つ栄養として描かれています。
手がかりになるのは、細胞のエネルギー工場であるミトコンドリアとの関わりです。タウリンを単なる抗酸化物質ではなく、エネルギーづくりを陰で支える存在として見直そう、という内容になっています。
今回はこのレビューを入り口に、タウリンがいま何を期待されているのかを順に見ていきます。
◼️記事の要点
2026年の栄養学レビューは、タウリンを代謝・炎症・老化が交わる場所に立つ栄養として描き、1日1〜6gの補充が代謝のしなやかさとミトコンドリア機能を後押ししうると紹介しています。
その中心にあるのが、タウリンがミトコンドリアの部品(tRNA)を修飾する材料となり、エネルギーを生む呼吸鎖タンパク質が正確につくられるのを支えるという仕組みです。
マウスでは寿命の中央値が約1割延び、ヒトでも血中濃度が高いほど肥満や2型糖尿病が少ない傾向が報告されています。魚介に豊富で、食事からは1日40〜400mgとされます。