最新|母乳のオメガ3は母親の食事で変わった:αリノレン酸の多い食品で最大75%高まった

最新|母乳のオメガ3は母親の食事で変わった:αリノレン酸の多い食品で最大75%高まった

オメガ3脂肪酸というと、青魚に多いEPAやDHAを思い浮かべる方が多いかもしれません。けれども、オメガ3にはもう一つ、植物性の食品から摂れる種類があります。

αリノレン酸(ALA)と呼ばれる脂肪酸で、えごま油や亜麻仁油、くるみなどに多く含まれています。体の中でオメガ3の出発点となる大切な栄養素でありながら、日々の食事では見落とされがちな存在です。

このαリノレン酸を食事から増やすと、体にどんな変化が現れるのか。それを丁寧に確かめた試験が、2026年8月、栄養学の専門誌に報告されました。対象となったのは妊娠中から授乳期の女性で、注目されたのは母乳の中身の変化です。

母親がαリノレン酸の多い食品を積極的に摂ることで、母乳に含まれるオメガ3が大きく増えていたことが示されました。母子の栄養に関心のある方はもちろん、植物性オメガ3という栄養素そのものを見直すきっかけにもなる報告です。

記事の要点

  • 妊娠7か月から授乳期にかけて、αリノレン酸を多く含む食品に置き換えて食べた母親では、母乳のαリノレン酸が産後21日目に約75%、オメガ3全体が約52%高かったと報告されています。

  • 産後45日目でもαリノレン酸は約38%、オメガ3全体は約22%高く保たれ、母乳に含まれる脂質や母乳オリゴ糖、一部の免疫成分にも違いがみられました。

  • 赤ちゃんの便に含まれる腸内細菌の多様性も、αリノレン酸を増やした母親の子で高い傾向がみられ、母親の食事が母乳を通じて子へ及ぶ可能性が示されています。