健康診断で血圧が少し高めと言われ、塩分を控えるように勧められた。そんな経験を持つ人は多いと思います。血圧の対策というと、まず減塩が思い浮かびますが、近年はそこに栄養の面から光を当てる研究が増えてきました。
そのひとつが、日光を浴びると皮膚でつくられ、骨の健康でよく知られるビタミンDです。ビタミンDと血圧の関係は以前から調べられてきましたが、2024年に発表された複数のまとめによって、「誰に効きやすいのか」が少しずつ見えてきました。
2026年に入っても、この話題は消費者向けの解説記事で取り上げられ続けています。今回は、ビタミンDが血圧にどう関わり、どんな人が恩恵を受けやすいのかを、研究にたどりながら確かめていきます。
記事の要点
99件のランダム化比較試験をまとめた2024年の解析では、ビタミンDの補給で収縮期血圧が平均2.04、拡張期血圧が3.00ミリメートル水銀柱ほど下がったと報告されています。
効果は誰にでも一律ではなく、高血圧とビタミンD不足の両方を抱える人、60歳を超える人、8週間以上続けた場合などで、より血圧の低下がみられたとされています。
ビタミンDは、血圧を上げる方向に働くホルモン系(レニン・アンジオテンシン系)を穏やかに抑える働きを通じて血圧に関わると考えられ、まずは不足を補うことが出発点になります。