お腹の痛みと下痢が繰り返し起こり、落ち着いたと思ったらまたぶり返す。潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜が炎症を起こし、潰瘍ができては再燃をくり返す慢性の炎症性腸疾患です。
原因はまだ完全には解明されていませんが、炎症が続く過程では体内の酸化ストレスが深く関わっていることが分かってきました。
そんな中、チュニジアとイタリアの研究チームが、2つの抗酸化物質、N-アセチルシステイン(NAC)とTironに着目し、大腸の粘膜をこの酸化ダメージから守れるかどうかを、ラットのモデルで調べました。
結果は、査読付き学術誌『International Journal of Molecular Sciences』に報告されています。
記事の要点
チュニジアとイタリアの研究チームが、化学的に潰瘍性大腸炎を誘発したラットのモデルを使い、抗酸化物質のNACとTiron、そして両者を組み合わせた場合の効果を調べました。
NAC、Tiron、その併用は、いずれも目に見える大腸の損傷や炎症細胞の浸潤、酸化ダメージを軽減し、体の自然な抗酸化防御のはたらきを保つのに役立ったと報告されています。
組み合わせによってさらに効果が高まる一貫した証拠は見られず、研究チームは今回の結果を、相乗効果を証明するものではなく初期の探索的な知見として位置づけています。