マグネシウムは体内で300種類以上の酵素反応に関わる必須ミネラルです。エネルギー代謝、筋肉の収縮、神経の伝達、骨の維持など、生きるうえで欠かせない機能を幅広く支えています。
ところが、世界的に見てもマグネシウムの摂取不足は深刻で、アメリカでは人口の約50%が推奨量に達しておらず、世界全体でも約30%の人が十分に摂れていないとされています。
日本もその例外ではありません。食生活の変化や加工食品の増加、ストレスの多い現代の暮らしの中で、マグネシウム不足に陥りやすい環境が広がっています。
特に、睡眠の質の低下や認知機能の衰えに悩む人が増えている中、マグネシウムの補給がこれらの改善に役立つ可能性が注目されています。
オーストラリアの研究チームが行った臨床試験で、マグネシウムL-トレオネートというサプリメントが認知機能と睡眠の改善に有効であることが報告されました。
記事の要点
- マグネシウムL-トレオネートを6週間摂取したグループは、認知機能の総合スコアが有意に向上し、認知年齢が約7.5歳若返った。
- ワーキングメモリ(作業記憶)や反応速度、視覚運動スキルにおいても改善が確認された。
- 睡眠の主観的な質の向上に加え、心拍数の低下や心拍変動(HRV)の増加といったストレス軽減を示す生体指標の改善も見られた。