脳卒中は、日本の主要な死亡原因の一つであり、医療費負担も大きい疾患です。
一方で、日々の食事の中で、これを少し増やすだけで予防につながる可能性のある食品が、意外に身近なところにあるかもしれません。
2026年3月にNutrients誌で公開されたシミュレーション研究は、日本人成人が食事バランスガイドの推奨どおりに乳製品(とくに牛乳)を1日180gまで増やした場合、脳卒中の発症・死亡・医療費がどう変わるかを試算しました。
今日はこの最新研究をベースに、牛乳と脳卒中予防の関係を整理してみます。
記事の要点
- 日本人30〜79歳が牛乳摂取を180g/日まで即時に増やすシナリオでは、10年間で脳卒中の発症と死亡がそれぞれ7.0%減少、医療費が5.1%(約26億ドル)削減されると試算されました。
- 10年かけて段階的に180g/日へ近づけるシナリオでも、発症・死亡3.2%減、医療費2.2%減と、無視できない効果が見込まれています。
- 背景には、牛乳に含まれるカルシウム、カリウム、マグネシウム、降圧ペプチドなどによる血圧コントロール効果があり、東アジアの集団で特に明確な関連が報告されています。