慶性腎臓病(CKD)は世界で8億人以上が羅患しているとされる深刻な健康問題です。
腎臓は血液を澾過して老廃物を除去する重要な臓器ですが、その機能は加齢や糖尿病、高血圧などを背景に徐々に低下していきます。
CKDは進行すると人工透析や腎移植が必要になることもあり、米国では2020年のMediacare支出が850億ドルを超えるなど、経済的な負担も大きな問題となっています。
日本でもCKDの患者は約1,330万人と推計され、成人の約8人に1人が該当するといわれています。
高齢化に伴い患者数は増加傾向にあり、食事を通じた予防や進行抑制への関心が高まっています。そうしたなか、ロマリンダ大学の研究チームが、植物性食事が腎臓の澾過機能を守る可能性を示す研究を発表しました。
記事の要点
- ビーガン食とペスコベジタリアン(魚菜食)の人は、非菜食の人と比べて腎臓の澾過機能(eGFR)が有意に高かった。
- メタボロミクス解析により、菜食の人では腎機能低下に関連する脂質やアミノ酸代謝物の血中濃度が低く、植物性食事が代謝経路を介して腎臓を保護している可能性が示された。
- 約96,000人規模の「アドベンティスト健康研究2」のサブセット約900名のデータを分析した大規模コホート研究に基づく知見。