最新|ケルセチンが前立腺がんの増殖シグナルを遮断:最新研究が示す天然フラボノイドの可能性

最新|ケルセチンが前立腺がんの増殖シグナルを遮断:最新研究が示す天然フラボノイドの可能性

がん治療の世界では、手術や放射線、抗がん剤といった従来の治療法に加え、天然由来の成分が持つ抗がん作用に注目が集まっています。

とくに植物に含まれるフラボノイドと呼ばれるポリフェノールの一種は、抗酸化作用や抗炎症作用だけでなく、がん細胞の増殖を抑制する可能性が報告されており、研究が加速しています。

日本において前立腺がんは、男性のがん罹患数で上位に位置しており、高齢化の進行とともに患者数は増加の一途をたどっています。

初期段階ではホルモン療法が有効ですが、やがて治療に抵抗性を持つ「去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)」へと進行するケースも多く、新たな治療戦略の開発は急務です。

そうした中、身近な野菜や果物に含まれるケルセチンという成分が、前立腺がんの重要なシグナル経路を遮断するという研究結果が報告されました。

記事の要点

  • ケルセチンは、前立腺がん細胞の増殖と生存を制御するPI3K/Akt/mTOR経路を効果的に阻害することが示された。
  • 抗がん剤ドセタキセルとの併用でがん細胞の感受性が高まり、化学療法の効果を増強する可能性がある。
  • がんの転移に関わる上皮間葉転換を阻害し、骨や他臓器への転移抑制にも期待が寄せられている。