最新|オメガ3は心房細動を増やさなかった:11.4万人・34試験が映した魚と魚油の安全な範囲

最新|オメガ3は心房細動を増やさなかった:11.4万人・34試験が映した魚と魚油の安全な範囲

青魚は体にいい。子どもの頃から、そう聞いて育った方は多いと思います。さばやいわしに含まれるEPAやDHAは、血液や血管の健康を支える脂として広く知られてきました。

ところがここ数年、「オメガ3をたくさん摂ると心房細動という不整脈が増えるかもしれない」という報告も伝えられるようになり、青魚や魚油のサプリを続けている人のあいだに、小さな戸惑いが生まれています。

体にいいはずのものが、心臓のリズムを乱すのだろうか。この問いに、これまでで最も多くの試験をまとめて答えようとした解析が2025年に公表され、2026年に入って心臓や栄養の分野で話題になりました。

34の臨床試験、のべ11万人を超える人のデータから見えてきたことを、順にたどっていきます。

記事の要点

  • 50歳以上を対象にした34の無作為化比較試験、のべ114,326人分をまとめた2025年の解析で、オメガ3(EPA・DHA)と心房細動の関係が用量ごとに調べられました。

  • 1日あたりおおむね1,500ミリグラム以下の量では、心房細動のリスクは上がっていませんでした。リスクがわずかに上がったのは、心血管の病気を持つ人が平均約3,000ミリグラムという高用量を摂った場合に限られ、その差は1.48倍と報告されています。

  • ふだん青魚を食べる食生活や一般的な魚油サプリの多くは、この増えなかった低用量の範囲におさまりやすく、量という視点を持つことで、安心して魚と付き合っていけることを示しています。