最新|ビタミンK2が寿命を延ばす仕組み:線虫で見えたミトコンドリアと量の窓

最新|ビタミンK2が寿命を延ばす仕組み:線虫で見えたミトコンドリアと量の窓

ビタミンといえば、足りないよりは多めに摂っておいたほうが安心、と感じている方は多いのではないでしょうか。とくにビタミンK2は、骨や血管の健康を支える栄養素として近年よく取り上げられるようになり、サプリメントで補う方も増えてきました。

そんなビタミンK2について、これまでとは少し違う角度から光を当てた研究が報告されています。テーマは「寿命」です。

実験に使われたのは線虫(C. elegans)という、寿命研究で長く使われてきた小さな生き物。この線虫にビタミンK2(MK-7)を与えると寿命が延び、その背景に細胞のエネルギー工場であるミトコンドリアのはたらきの改善があった、という内容です。

さらに興味深いのは、同じビタミンK2でも与える量によって結果が変わったという点です。ある量では寿命が延び、それを超えると逆に縮んでしまう。

多ければ多いほどよいとは限らない様子が、はっきりと数字に表れていました。今回は、この研究が何を見せてくれたのかを追っていきます。

◼️記事の要点

  • ビタミンK2(MK-7)が線虫の寿命を延ばし、その背景にミトコンドリアのストレスの軽減があると報告されています。ATPの産生が増え、活性酸素が抑えられたことが示されました。

  • 延命の効果は、JNK-1からSIR-2.1、DAF-16へと続くシグナルの流れを通じて現れ、これらの遺伝子が働かない線虫では効果も消えたとされています。

  • 同じK2でも5µM(マイクロモル)で最も効果が高く、10µMでは逆に寿命が縮みました。効果が現れる量の窓があることが、今回の特徴として描かれています。