最新 | 死菌でも効果あり:ビフィズス菌ポストバイオティクスが内臓脂肪を減らす

最新 | 死菌でも効果あり:ビフィズス菌ポストバイオティクスが内臓脂肪を減らす

腸内環境を整えることが健康に良いという考え方は、すでに多くの人に知られています。ヨーグルトや乳酸菌飲料、サプリメントなど、生きた菌(プロバイオティクス)を摂る習慣は日本でも広く浸透しています。

しかし近年、注目を集めているのは、ポストバイオティクスという新しいアプローチです。

これは、菌を加熱処理などで不活化(死菌化)した製剤のことで、生きた菌そのものではなく、菌がつくり出す代謝産物や菌体成分が体に作用するという考え方に基づいています。

日本でもメタボリックシンドロームの該当者・予備群は依然として多く、内臓脂肪型肥満への対策は大きな健康課題です。

「腸活」ブームの中で、生きた菌を届けることばかりが注目されがちですが、死菌でも同等以上の効果が得られるとしたら、選択肢は大きく広がります。

ランダム化比較試験の結果から、ビフィズス菌のポストバイオティクスが内臓脂肪やインスリン抵抗性の改善に有効である可能性が示されました。

記事の要点

  • 腹部肥満の成人126人を対象としたランダム化比較試験で、加熱処理したビフィズス菌(ポストバイオティクス)の12週間摂取により、内臓脂肪面積、ウエスト周囲径、インスリン抵抗性(HOMA-IR)、拡張期血圧が有意に改善した。
  • 生菌(プロバイオティクス)ではBMIの低下が確認された一方、ポストバイオティクスのほうが内臓脂肪や中心性肥満、代謝指標への改善効果がより顕著で、死菌でも菌体成分や代謝産物を通じて体に作用することが示唆された。
  • 両群で腸内のアッカーマンシア属の増加が確認され、その量は体重と逆相関しており、腸内細菌叢の変化が体組成改善のメカニズムに関与している可能性が報告された。