最新|きのこを食べると記憶力が良くなる:日本の大規模追跡研究が示す認知機能への効果

最新|きのこを食べると記憶力が良くなる:日本の大規模追跡研究が示す認知機能への効果

年齢を重ねるにつれて、最近物忘れが増えた、人の名前がすぐに出てこないと感じる人は少なくないでしょう。

加齢に伴う認知機能の低下、特に短期記憶やワーキングメモリの衰えは、多くの人にとって身近な悩みです。

認知症の予防や脳の健康維持に対する関心は世界的に高まっていますが、薬に頼るだけでなく、毎日の食事で何かできることはないかと考える人も多いはずです。

日本は世界有数の長寿国である一方、認知症の有病率も高く、その対策は喫緊の課題です。

そうした中、私たちにとってごく身近な食材であるきのこが、脳の記憶機能と深く関わっている可能性を示す研究が発表されました。

国立長寿医療研究センターとペンシルベニア州立大学の共同研究チームが、日本人3,000人以上を平均10年以上にわたって追跡し、きのこの摂取量と記憶力テストの成績との関連を調べた大規模な縦断研究です。

その結果は、Food & Function誌に2026年3月に掲載されました。

記事の要点

  • 日本人3,162人を平均10.5年間追跡した大規模研究で、きのこの摂取量が多い人ほど短期記憶とワーキングメモリのテスト成績が良好であることが明らかになった。
  • きのこの摂取と記憶力の関連は直線的ではなく、中程度から多めの摂取量で特に効果が顕著に現れるという非線形の関係が確認された。
  • きのこに含まれるエルゴチオネインなどの生理活性成分が、抗酸化作用や抗炎症作用を通じて脳の健康を支えている可能性がある。