最新|ビタミンK2は冠動脈の石灰化を遅らせるのか:MK-7を2年間補った臨床試験

最新|ビタミンK2は冠動脈の石灰化を遅らせるのか:MK-7を2年間補った臨床試験

健康診断や人間ドックで、心臓の血管に「石灰化があります」と言われて気になった経験はないでしょうか。

冠動脈の石灰化は、加齢とともに少しずつ進むことが知られていて、その量を点数にしたものが、冠動脈カルシウムスコア(CACスコア)と呼ばれます。このスコアが高いほど、将来の心臓の病気と関わりやすいと報告されてきました。

2026年6月、その石灰化の進み方に、ビタミンK2の一種であるMK-7(メナキノン-7)が関わるかもしれない、という臨床試験の結果がJAMA Cardiologyに発表されました。

オランダで行われた「VitaK-CAC」という試験です。症候性の冠動脈疾患をもつ人にMK-7を2年間続けてもらったところ、何も入っていないプラセボのグループと比べて、CACスコアの伸びがゆるやかだった、という内容でした。

ビタミンK2は、納豆をはじめとする発酵食品に含まれる栄養素として知られています。骨の健康との関わりで語られることが多いのですが、近年は血管との関係でも注目が集まってきました。

今回は、この新しい試験が何を示したのか、その背景にある体の仕組みとあわせて見ていきます。

記事の要点

  • オランダの臨床試験「VitaK-CAC」で、MK-7(ビタミンK2)を2年間補ったグループは、プラセボと比べて冠動脈カルシウムスコアの伸びがゆるやかだったと報告されました。
  • その背景には、血管へのカルシウム沈着を抑えるMGPというタンパク質があり、その働きにビタミンKが必要だという仕組みが関わっています。
  • 今回測られたのは画像で見る石灰化の量で、心筋梗塞や死亡そのものを減らした試験ではなく、心血管の予防効果を結論づける段階ではないとされています。