これまで花粉症ともアトピーとも無縁だった方が、ある時期を境に、鼻のむずむずや肌のかゆみ、季節外れのくしゃみに悩まされるようになる。
新型コロナウイルスの流行を経たこの数年、そうした声が世界各地で聞かれるようになりました。
気のせいだろうと見過ごされがちなこの変化に、近年の大規模な研究が一つの説明を与えつつあります。
2026年5月、アメリカの専門誌アナルズ・オブ・アレルギー・アズマ・アンド・イムノロジーに、子どもと大人を同じ背景条件でそろえて比べた追跡研究が掲載されました。
調べたのは、新型コロナに感染した後、それまでなかったアレルギー疾患が新たに現れるかどうかという点です。感染症とアレルギーは別々の話に思えますが、研究はこの二つをつなぐ線を描き始めています。
今回は研究が示した内容と、感染後の体で起きている免疫の変化、そしてそこに関わってくる栄養素を、順に見ていきます。
記事の要点
- 新型コロナの感染後に、それまでなかったアレルギー疾患が新たに現れるのか。子どもと大人を同じ条件でそろえて比べた最新研究が示した方向を取り上げます。
- 感染をきっかけに免疫がアレルギー寄りへ傾く背景には、type 2炎症やマスト細胞、腸内環境の変化があると考えられています。その仕組みを整理します。
- この免疫の偏りやヒスタミンの処理に、ビタミンDやオメガ3、ビタミンCや亜鉛などがどう関わるのか。食事と栄養の側から見える備え方を考えます。