残暑の続くこの時期、なんとなくおなかが張る、キリキリと差し込むように痛む、朝の調子が読めない。そんな不快感に心当たりのある方は少なくないと思います。
冷たい飲みものや冷房で体が冷え、自律神経も揺らぎやすい季節は、腸の動きもいつものリズムを崩しがちです。
こうした動きすぎる腸に、日本の食卓にずっと寄り添ってきた米ぬかの成分が関わっているかもしれない。そんな新しい報告が、2026年の夏に届きました。
主役は、米ぬかに多く含まれるポリフェノールの一種、フェルラ酸です。
記事の要点
米ぬかに多いポリフェノール、フェルラ酸が、腸の平滑筋の過剰な収縮をやわらげたと、東邦大学の研究チームが報告しました。アセチルコリン、ヒスタミン、プロスタグランジンF2α、セロトニンという性質の異なる4種類の刺激で引き起こした収縮を、いずれも抑えたとされています。
そのしくみは、筋肉の収縮に欠かせないカルシウムの流れをせき止めることでした。フェルラ酸が、細胞へカルシウムを取り込む「電位依存性カルシウムチャネル」の働きを抑え、収縮の引き金となるカルシウム流入を減らしていた、と説明されています。
この研究は動物由来の摘出した腸の組織で確かめられた初期の報告で、ヒトでの検証はこれからです。それでも、玄米や分づき米、ぬか漬けなど、米ぬかを含む食べものが日本の食卓に根づいていることを思うと、身近な楽しみとして受けとめられる知らせです。