甘酒というと、寒い冬に温めて飲むもの、初詣の屋台で手渡される一杯。そんな冬の飲み物のイメージがあるかもしれません。ところが江戸時代、甘酒はむしろ夏の飲み物でした。
俳句の世界でも「甘酒」は夏の季語です。冷やした甘酒を売り歩く行商が、暑さで食欲の落ちた人々の栄養源として重宝された、という歴史があります。
近年この甘酒が「飲む点滴」と呼ばれ、ふたたび夏の栄養ドリンクとして見直されています。この呼び名、なかなか的を射ているようです。
では、その中身は実際どうなのか。米麹甘酒の栄養と、暑い季節の取り入れ方をご紹介します。
記事の要点
米麹甘酒は、米のでんぷんが麹の働きで分解されてできる発酵飲料で、主成分はブドウ糖です。脳や体がすぐに使えるエネルギー源として、夏バテで食欲が落ちたときの一杯に向いています。
ビタミンB群やアミノ酸、オリゴ糖も含み、点滴の成分(ブドウ糖・ビタミン・アミノ酸)と重なることから「飲む点滴」と呼ばれています。含有量は穏やかですが、食品として無理なく補える点が魅力です。
甘酒100gあたりの糖質は約24gと、エネルギー源になる一方で摂りすぎには向きません。朝のコップ一杯を目安に、冷やして楽しむのが夏らしい取り入れ方です。