最新|リコピンが急性・長期COVIDの炎症と内皮障害に与える可能性

最新|リコピンが急性・長期COVIDの炎症と内皮障害に与える可能性

長引く倦怠感や思考の鈍さ、息切れ、動悸など、感染後にすっきりと回復しきれない不調を抱える方が世界的に増えています。いわゆる長期COVIDです。

その背景には、過剰な炎症反応や血管内皮の機能低下、組織の線維化など、複数の要因が絡んでいると考えられています。

そうした中で、ある身近な栄養素が研究者の間で改めて注目を集めています。トマトに含まれる赤い色素、リコピンです。

最近の海外医学系メディアでは、リコピンの抗炎症作用や内皮機能を整える働きが、急性および長期COVIDの症状に対しても補助的な意味を持ちうるとして取り上げられました。

今回はその根拠となる知見を整理しながら、日々の食卓でどう活かせるかを考えていきます。

記事の要点

  • リコピンはトマトに豊富な脂溶性カロテノイドで、一重項酸素を中和する力はβ-カロテンの約2倍、α-トコフェロールの約10倍と報告されており、抗酸化物質の中でも特に強い部類に入ります。
  • 複数の研究で、リコピンがTNF-αやIL-6、NF-κBといった炎症マーカーを抑える働きが示されており、COVID-19や長期COVIDで指摘される過剰な炎症反応との関連で注目されています。
  • リコピンは血管内皮機能の改善や組織線維化の抑制にも関与する可能性があり、加熱したトマトをオリーブオイルなどの良質な脂質と一緒に摂ることで吸収率が高まることが知られています。