最新|ブロッコリースプラウトが、認知症を遠ざけるかもしれない

最新|ブロッコリースプラウトが、認知症を遠ざけるかもしれない

〜3.5年間の長期研究で確認された、SGSの記憶機能維持への可能性〜

ブロッコリーはビタミンCや葉酸、食物繊維を豊富に含む野菜として知られており、日本でも食卓に欠かせない定番の食材のひとつです。

そのブロッコリー、特に発芽直後の新芽であるブロッコリースプラウトには、強力な抗酸化・抗炎症・解毒作用を持つ機能性成分が豊富に含まれていることが、近年の研究で明らかになってきました。その成分のひとつが「スルフォラファングルコシノレート(SGS)」です。

日本は現在、世界でも類を見ない超高齢社会に突入しています。2025年には認知症の患者数が700万人を超えると推計されており、認知症はいまや国民病ともいえる状況です。

「どうすれば認知症を防げるのか」「何を食べれば脳の健康を守れるのか」そうした問いに対して、食事や栄養による予防アプローチへの関心がかつてないほど高まっています。

そんな中、2026年3月5日、カゴメ株式会社と弘前大学の共同研究グループが注目の研究成果を発表しました。

軽度認知障害(MCI)を含む認知機能低下リスクが高い高齢者を対象に、ブロッコリースプラウト由来のSGSを3.5年間継続摂取してもらったところ、認知機能が摂取しなかったグループよりも良好に維持されていたというものです。

3.5年という長期にわたる介入効果の検証は世界的にも極めて限られており、その意義は大きいと言えます。

◼️論文タイトル

認知症リスクが高い人、軽度認知障害(MCI)を含む人に対する、グルコラファニン42カ月間経口投与の認知機能低下予防効果:ランダム化二重盲検プラセボ対照パイロット試験

記事の要点

  • 認知機能低下リスクが高い高齢者にSGS(スルフォラファングルコシノレート)を3.5年間継続摂取させた結果、認知機能指数が非摂取群と比べて統計学的に有意に高く維持されたことが確認された。3.5年という長期介入効果の検証は世界的にも極めて限られており、貴重な成果である
  • 試験開始時に軽度認知障害(MCI)と判定されていた参加者のグループにおいて、試験終了時点(3.5年後)での認知機能維持効果がより明確に示された。MCIという認知症の前段階にある人への早期介入の有効性を示す重要な知見である
  • SGSはブロッコリーなどアブラナ科野菜に含まれる成分で、体内の生体防御機構Nrf2を活性化する作用を持つ。Nrf2の活性化は抗酸化・抗炎症・解毒などの防御システムを強化するとされており、これが脳の酸化ダメージや慢性炎症を抑制して認知機能を守る仕組みと考えられている