新型コロナウイルス感染症で入院した経験のある方は、世界中に数多くいます。回復してからしばらく経っても、なんとなく思考がまとまりにくい、以前より物忘れが増えた気がする。そうした声を耳にすることも少なくありません。
そんな中、55歳以上で新型コロナのため入院した人を対象に、5年間にわたって認知症の発症を追跡した大規模な研究が、2026年7月1日にFrontiers in Nutrition誌へ掲載されました。
11万人を超えるデータを分析した結果、血液中のマグネシウムが不足していた人は、その後5年間で認知症を発症するリスクが39%高かったと報告されています。
マグネシウム不足と認知症の関連はこれまでも指摘されてきましたが、新型コロナから回復した人という特定の集団を対象に、これほど大規模なデータで示されたのは今回が初めてです。
今回は、この研究が明らかにした内容を詳しく見ていきます。
◼️記事の要点
新型コロナで入院した55歳以上の人を対象にした大規模研究で、血清マグネシウム不足は5年間の認知症発症リスクの39%増加と関連していたと報告されています。
血管性認知症のリスクは50%、アルツハイマー病は34%それぞれ高く、この関連は重症度や年齢、性別を問わず一貫して見られています。
11万人超のデータを統計的手法で分析した研究で、マグネシウムは新型コロナ回復後に見過ごされやすいリスク要因として位置づけられています。