健康診断の心電図で「経過観察を」と言われたり、ふとした瞬間に胸のあたりがドキドキと落ち着かない感覚を覚えたりしたことはないでしょうか。心臓の拍動リズムが乱れる不整脈の中でも、心房細動と呼ばれるタイプは、特に多くの人が経験する不整脈のひとつだと言われています。
加齢や生活習慣との関わりがよく話題にのぼりますが、ここに栄養の観点から光を当てた研究が、2026年にBiomedicines誌へ発表されました。血液中のビタミンDが少ない人ほど、心房細動を発症するリスクがわずかに高いという結果です。
ビタミンDというと骨の健康を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、心臓の拍動リズムにも関わりうるという視点は、意外に感じられるかもしれません。
記事の要点
約37万人を対象とした5件の前向き研究を統合した解析で、血中ビタミンDが低い人は心房細動の発症リスクが8%高いという関連が報告されました。
ビタミンDは炎症や血圧調整に関わるホルモン系、心筋の線維化、心臓の電気信号の調節など、複数の経路を通じて心臓のリズムに関与しうると考えられています。
血中のビタミンD濃度は人間ドックのオプション検査などで確認でき、日光浴や食事、サプリメントを通じてレベルを意識することが、心臓の健康を支える暮らしの選択肢として紹介されています。