人の名前がとっさに出てこない、考えをまとめるのに前より時間がかかる、こうした変化を感じると、多くの方が「年のせいだろう」と受け止めます。もの忘れや思考の衰えは、加齢とともに誰にでも少しずつ表れるものです。
けれども、その進み方には個人差があり、日々の栄養状態が関わっている可能性が指摘されています。
2025年に報告されたアメリカの長期研究は、中年のころのビタミンB12の状態が高かった人ほど、その後十数年にわたる記憶や思考の衰えがゆるやかだった、という関連を示しました。今回はこの研究を紹介します。
記事の要点
アメリカのフレイミンガム子孫研究で、中年から高齢にかけてビタミンB12の状態が高かった人ほど、記憶・実行機能・言語の衰えがゆるやかだったと報告されています。
対象は約2,000人、平均年齢はおよそ60歳で、平均14年という長い期間を追跡した縦断研究です。差は小さいものの統計的に意味のあるものでした。
実行機能と言語の衰えのゆるやかさは、葉酸の状態にかかわらず保たれていたと報告されており、中年期から備える意味が示されています。