ベリー類は古くから健康に良い果物として知られてきました。ブルーベリーやストロベリーは日本でもスーパーで手軽に手に入るようになり、スムージーやヨーグルトに加えて食べている方も多いのではないでしょうか。
なかでもラズベリーは、その鮮やかな赤色が示すとおりポリフェノールが豊富で、近年の研究で代謝や脳機能への効果が注目されています。
日本では高齢化が世界に先駆けて進み、糖尿病や認知症の予防が大きな社会課題となっています。厚生労働省の調査でも、糖尿病が強く疑われる人は約1,000万人に達し、認知症の高齢者数も増加の一途をたどっています。
こうした背景のなかで、食事からのアプローチで血糖値や認知機能を改善できるかどうかは、多くの人にとって関心の高いテーマです。
今回紹介するのは、アメリカのイリノイ工科大学とタフツ大学の研究チームが発表した最新の研究です。高炭水化物の食事にレッドラズベリーを加えることで、食後の血糖値上昇が抑えられ、さらに記憶力にも良い影響が見られたという興味深い結果が報告されています。
記事の要点
- 高炭水化物食にレッドラズベリー(約1カップ分)を加えると、食後のピーク血糖値が約8%低下し、インスリン分泌も抑制された。
- ラズベリー摂取後に視覚記憶、連想学習、空間ワーキングメモリといった認知機能の改善が確認された。
- ラズベリー摂取後の血清を用いた実験で、神経炎症マーカーが有意に低下し、脳への抗炎症作用の可能性が示された。