年齢を重ねると、少しずつ筋肉が落ちていく。よく言われる対策は、運動と、たんぱく質をしっかりとること。では、食べ物に含まれる成分そのものに、衰えをゆるめる力はあるのでしょうか。
最近、ブロッコリー由来のペプチドと、アミノ酸の一種であるロイシンを組み合わせると、加齢で弱った筋肉を守るのに役立つかもしれない、という研究が報告されました。
中国農業大学(北京)栄養健康学部の研究チームが、この2つの天然成分が協力して筋肉を加齢の劣化から守れるかを調べ、学術誌『Nutrients』に発表したものです。
舞台になったのはサルコペニア、つまり加齢にともなって筋肉量・筋力・身体機能が少しずつ失われていく状態です。サルコペニアが進むと、転倒や骨折、虚弱、自立した暮らしの喪失といったリスクが高まると言われています。
今回の研究では、その筋肉の衰えに対して、ありふれた食品成分の組み合わせがどこまで働けるのかが見えてきました。
◼️記事の要点
ブロッコリー由来ペプチドとロイシンを併用した老化マウスで、筋肉量・筋力・持久力が大きく改善し、加齢による衰えが抑えられたと報告されています。
ロイシンは筋タンパク質の合成を促し、ブロッコリー由来ペプチドは抗炎症・抗酸化に働くとされ、単独よりも併用したときに効果が強く出ました。
筋肉づくりに関わる遺伝子が高まり、炎症やミオスタチンが下がるなど、サルコペニアの複数の原因に同時にアプローチしていたと考えられています。