カレーの皿の隅に、つやつやと並ぶ小さならっきょう。福神漬けと並ぶおなじみの名脇役ですが、ふだんは主役として語られることの少ない存在です。
ちょうど今、5月下旬から6月にかけては、らっきょうの収穫と漬け込みの最盛期。生のらっきょうが店先に並ぶ、一年でも限られた季節です。
脇役のイメージが強い一方で、らっきょうは野菜の中でもトップクラスの食物繊維を含み、ねぎやにんにくと同じ成分を備えた、栄養面で見どころの多い食材です。
さらに、漢方では古くから生薬として扱われてきた歴史も持っています。
旬を迎えた今、この小さな実力者を、栄養・体の働き・漢方・食卓での取り入れ方という複数の角度から見ていきます。
記事の要点
- 小さならっきょうですが、その食物繊維は野菜のなかでも指折りです。量を身近な野菜と比べると、水溶性成分フルクタンの存在感が見えてきます。
- 独特の辛味と香りのもとである硫化アリルは、ねぎやにんにくと同じ仲間の成分です。血液や疲労、塩分とのつながりに、この野菜の底力があらわれます。
- らっきょうには、漢方で「薤白」と呼ばれる生薬としての顔もあります。カレーに添える食べ方の理由や、無理なく楽しむための目安も気になるところです。