血糖値が気になり始めると、多くの人がまず糖質の量や運動を思い浮かべます。もちろんそれは大切な入り口ですが、血糖のコントロールには、あまり話題にのぼらないミネラルが静かに関わっていることがあります。その一つが亜鉛です。
味覚や免疫のイメージが強い亜鉛は、実はインスリンをつくり、たくわえ、はたらかせる過程の一つひとつに関わっています。
2026年、専門誌『Endocrinology, Diabetes & Metabolism』に、その亜鉛と血糖コントロールの関係を、これまでの試験を集めて評価したメタ解析が報告されました。
糖尿病や前糖尿病、妊娠糖尿病のある人を対象にしたランダム化比較試験18件、あわせて1023人分のデータをまとめたものです。亜鉛を補うと、血糖に関わる指標がどう動いたのか。今回はこの報告を、できるだけ原文に沿って読み解きます。
記事の要点
糖尿病・前糖尿病などのある1023人を集めたメタ解析で、亜鉛の補給がインスリン抵抗性を下げたと報告されました。
血中インスリンやHOMA-IRが低下し、炎症の指標CRPや酸化ストレスの指標も改善、体が持つ抗酸化力は高まったとされています。
亜鉛はインスリンの合成・貯蔵・はたらきと抗酸化に関わるミネラルで、牡蠣や赤身肉などから満たすのが基本になります。