最新|カプサイシンが腸内細菌を介して血糖値を整える:5-ALAという仲介物質に光が当たる

最新|カプサイシンが腸内細菌を介して血糖値を整える:5-ALAという仲介物質に光が当たる

唐辛子の辛味成分であるカプサイシンには、エネルギー代謝、食欲の調節、血糖値への作用といった代謝への好影響が長らく報告されてきました。

一方で、なぜそれらが起きるのかという核心のメカニズムについては、いくつかの仮説が並走したまま、決定的な像を結ばずにきた印象もあります。

2026年5月1日にMicrobiome誌に掲載されたFang氏らの研究は、その問いに新しい角度から答える内容です。

マウスを用いた実験で、カプサイシンの血糖値改善効果が、腸内細菌が産生する5-アミノレブリン酸(5-ALA)という小さな分子を介して発揮されている可能性が示されました。

今回はこの研究を出発点に、カプサイシン・腸内細菌・5-ALAという三者の関係を整理してお届けします。

記事の要点

  • カプサイシンを継続摂取したマウスで血糖コントロールの改善が観察され、その変化は腸内細菌叢の組成シフトと連動していたと報告されています。
  • 鍵となるのが、腸内細菌の一部が産生する5-アミノレブリン酸(5-ALA)という微量物質で、5-ALAはミトコンドリア内でのヘム合成、ひいてはエネルギー代謝の根幹を支えていると考えられています。
  • 5-ALAを直接投与した群でも血糖改善が確認されたとされ、カプサイシンの効果の少なくとも一部が「腸内細菌→5-ALA」というルートを通じて発揮されている可能性が示唆されています。