ビタミンDというと、まず骨やカルシウム代謝を思い浮かべる方が多いと思います。しかし近年は、ビタミンDの状態が、血糖、脂質、血圧、慢性炎症、血管内皮機能など、より広い代謝の健康とも関係するのではないかという研究が増えています。
なかでも注目されているのが、内臓脂肪型肥満を土台に、血糖、血圧、脂質の異常が重なっていくメタボリックシンドロームとの関係です。
2026年4月30日、Frontiers in Nutritionに、中国東部の健診受診者29,214人を対象にした大規模横断研究が掲載されました。
テーマは、血清25-ヒドロキシビタミンD〔25(OH)D〕とメタボリックシンドロームの関連です。
今回の研究で興味深いのは、単にビタミンDが高い人ほどメタボが少ないという直線的な話ではなく、BMI、脂肪肝、腎機能、採血季節などを調整したあとで、25(OH)Dが高い群ほどメタボリックシンドロームのオッズが低かった点です。
さらに、約20ng/mL付近を境にリスクの下がり方が目立つという、用量反応の読みどころも示されました。
記事の要点
- 中国東部の健診受診者29,214人を解析し、6,002人、20.5%がメタボリックシンドロームに該当しました。
- 25(OH)Dが最も高い群(>25.2ng/mL)は、最も低い群(<14.9ng/mL)と比べ、完全調整後のメタボリックシンドロームのオッズが36%低い結果でした。
- RCS解析では、約20ng/mL付近を超えるあたりで、メタボリックシンドロームのオッズ低下がより明確に見える傾向が示されました。