夏から初秋にかけて、店先に小ぶりの緑の柑橘が並びはじめます。すだちです。徳島県が全国の生産のほとんどを占め、8月から旬を迎えます。
焼き魚にきゅっとしぼる、そうめんのつゆに浮かべる、冷奴にひとしぼり。さわやかな香りと酸味は、暑さで食が細くなる時期の食卓を、すっと軽くしてくれます。
すだちは果汁をしぼって使うことが多い柑橘ですが、その魅力は皮にも詰まっています。皮に多く含まれるビタミンCは、実はレモンの果汁を上回るほどです。
さらに、すだちの皮にはスダチチンという、この柑橘に特有の成分も含まれています。皮まで使うと、すだちの持ち味を余すところなく楽しめます。
記事の要点
すだちの果皮にはビタミンCが100gあたり110mg前後含まれ、これはレモンの果汁を上回る量です。皮を削って使うことで、果汁とは異なる形でビタミンCを取り入れられます。
すだちの皮には、スダチチンというポリメトキシフラボン(ポリフェノールの一種)が含まれます。これはすだちに特有の成分で、動物や細胞を用いた研究で代謝への関わりが調べられてきました。
すだちの酸味のもとであるクエン酸は、夏の疲れをいたわる食習慣と相性のよい有機酸です。皮は削って薬味に、果汁はしぼって、と部位で使い分けると無駄なく楽しめます。