血圧が気になりはじめると、多くの方がまず塩分を控えることを思い浮かべると思います。けれど、血圧の調整に関わる栄養素はナトリウムだけではありません。
近ごろ、マグネシウムとビタミンDという二つの栄養素が、互いを支え合いながら血圧に働きかけるのではないか、という見方が注目を集めています。
2026年に栄養学の専門誌『Nutrition Research』へ掲載予定のナラティブレビューで、Montaña Cámara、Irene Sánchez-Gavilán、Howard D. Sessoらの研究グループは、この二つを別々に摂るよりも一緒に摂ったほうが、血圧低下に相乗的な効果をもたらす可能性があるとして、多くの研究を整理しました。
どちらも現代の食生活で不足しがちな成分だけに、組み合わせて考える意味は小さくありません。今回は、その関係を血管のメカニズムと臨床試験の数字から読み解いていきます。
記事の要点
- マグネシウムはビタミンDを活性型に変える酵素の補因子であり、ビタミンDはマグネシウムの吸収を助ける、という互いを支え合う関係が両者の間にあります。
- 過体重・肥満の成人を対象とした12週間の併用試験では、もともと血圧が高めだった群で収縮期血圧の有意な低下が報告されており、相乗効果を支える手がかりになっています。
- 最適な用量やサプリメントの形態、介入期間はまだ定まっておらず、大規模な試験の積み重ねが今後の課題として残されています。