料理に深い黄金色と香りを添えるサフランは、古くから世界各地で使われてきた香辛料です。パエリアやブイヤベースを思い浮かべる方も多いかもしれません。
その一方で、めしべを乾燥させた赤い糸状のこの香辛料は、グラムあたりの価格が非常に高く、「世界で最も高価なスパイス」とも呼ばれてきました。
香りづけのイメージが強いサフランですが、近年は別の顔が研究の対象になっています。睡眠の質や気分との関わりです。
2026年6月にも、睡眠サプリメントの研究をめぐる海外メディアの特集記事で、サフランがマグネシウムやアシュワガンダと並んで異なる仕組みで睡眠・気分・認知に関わる成分として取り上げられました。
香辛料が、なぜ眠りや心の状態と結びつくのでしょうか。今回は、サフランをめぐる新しい研究を追っていきます。
記事の要点
- サフランがなぜ睡眠や気分の研究で注目されるのか、その背景にあるクロシンやサフラナールという成分の働きを整理します。
- 中等度の不眠を抱える人を対象にした2025年の臨床試験など、睡眠の質をめぐる最近の研究で何が見えてきたのかを紹介します。
- 気分や落ち込みに対する研究の蓄積と、抗うつ薬との比較を行ったメタ解析の結果に触れ、食卓での向き合い方を考えます。