最新|COVIDは体内の休眠ウイルスを起こす:入院患者の約半数で再活性化が見つかった

最新|COVIDは体内の休眠ウイルスを起こす:入院患者の約半数で再活性化が見つかった

感染症は、外から入ってきた一つのウイルスと体が向き合う出来事だと思われがちです。ところが私たちの体内には、子どもの頃などに感染したあと、細胞の中に静かに残り続けるウイルスがいくつもいます。ふだんは免疫に抑えられ、存在を意識することはほとんどありません。

新型コロナウイルスに感染したとき、体の中ではSARS-CoV-2だけが動いているのでしょうか。2026年8月5日、学術誌Natureに掲載された研究は、この見方を大きく広げました。

米国20病院に入院した1,154人を最長12か月追い、血液、鼻のぬぐい液、肺の分泌物を調べたところ、急性期には半数近くで別の慢性ウイルスが再び動き出していました。

Natureのニュース記事は、この現象を「COVIDは体内に潜む休眠ウイルスの一群を目覚めさせる」と伝えています。

しかも、ウイルスは一斉に起きるのではありません。エプスタイン・バーウイルスは早期に、サイトメガロウイルスや単純ヘルペスウイルスは約3週間後に増え、アネロウイルスは回復期の身体症状とも結びついていました。

COVIDを、一種類のウイルスだけでなく体内のウイルス環境全体が動く出来事として見る研究です。

記事の要点

  • 入院COVID患者1,148人の急性期データでは、47.9%にヘルペスウイルス科やアネロウイルス科など、少なくとも一つの慢性ウイルスの再活性化が見つかりました。

  • EBVは入院初期、CMVとHSV1は約3週間後に増えました。ウイルスごとに再活性化の時計が異なり、重症度や炎症反応とも関連していました。

  • 回復期にもアネロウイルスが検出された人は、年齢や急性期の重症度などを調整した後も、疲労を含む身体機能の不調が続く群に多く含まれていました。