最新 | ビタミンD欠乏が肺の免疫を弱める:呼吸器感染リスクと対策

最新 | ビタミンD欠乏が肺の免疫を弱める:呼吸器感染リスクと対策

風邪やインフルエンザ、肺炎といった呼吸器感染症は、誰もが一度は経験する身近な病気です。ところが同じ環境にいても、感染しやすい人となかなかかからない人がいます。

その違いを生む要因のひとつとして、近年注目されているのがビタミンDです。

ビタミンDはもともと骨の健康に関わる栄養素として知られてきましたが、実は免疫システム全体を調整するホルモンのような働きを持ち、肺や気道を守る最前線の免疫細胞にも深く関わっていることが明らかになってきました。

日本では、屋内で過ごす時間の長さ、通勤や通学で直射日光を避ける生活習慣、日焼け止めの使用、そして冬場の日照時間の短さなどが重なり、ビタミンD不足は年齢を問わず広がっています。

高齢者に限らず、働き盛りの世代や若い女性の間でも血中濃度が低い人は少なくありません。自覚症状が出にくいため気づかないうちに欠乏が進み、ある日突然、重い気管支炎や肺炎として現れることがあります。

今回は、大規模な臨床研究から明らかになったビタミンDと呼吸器感染症の関係、そして今日から始められる対策についてご紹介します。

記事の要点

  • 重度のビタミンD欠乏は呼吸器感染症による入院リスクを33%高め、血中濃度を少し上げるだけでも感染リスクが下がることが3万6千人超の研究で示されました。
  • 市中肺炎で入院した患者のうちビタミンD欠乏者は90日後の死亡リスクが3.5倍に上昇し、退院後も長期にわたって影響が続くことが判明しました。
  • 日光浴、適切なサプリメント、マグネシウムとビタミンK2の併用、運動習慣を組み合わせることで、ビタミンD濃度は数か月で回復が可能です。