体重を落とすところまでは、なんとかたどり着ける。けれど本当の問題はそのあとです。数か月かけて落とした数字が、気づけば元に近づいている。減量の話でいちばん多く語られるのは、やせる方法よりも、戻らない方法かもしれません。
不思議なのは、同じように減量し、同じように普段の食事へ戻したのに、体重が戻ってしまう人と、そのまま保てる人がいることです。意志の強さや運動量の違いだけでは説明しきれない差が、そこには確かにあります。
2026年7月9日、Nature Medicineに掲載された二重盲検ランダム化比較試験は、その差を分けるものの一つとして、腸の中に住むある細菌の名前を挙げました。
しかも試験で使われたのは、生きた菌ではありません。加熱して殺菌した菌です。減量したあとの24週間で、リバウンドの量は1.2kgと3.2kgに分かれたと報告されています。
記事の要点
減量後の24週間、殺菌済みのアッカーマンシア・ムシニフィラを毎日摂った群のリバウンドは1.2kg、プラセボ群は3.2kgだったと報告されています。
維持期にさらに体重が落ちた人は、菌を摂った群で約40%、プラセボ群では約5%。インスリン感受性の保たれ方にも差が見られました。
恩恵が大きかったのは、もともと腸内のアッカーマンシアが少なかった人たちでした。生きた菌ではなく殺菌済みの菌が使われた点も、この試験の特徴です。