ビタミンDは、骨の健康だけでなく、免疫、筋肉、代謝とも関わる栄養素として研究が続いています。なかでも近年注目されているのが、血糖コントロールや2型糖尿病の発症リスクとの関係です。
今回、JAMA Network Openに掲載されたタフツ大学などの研究チームによる解析では、前糖尿病の成人において、ビタミンD3補充への反応がビタミンD受容体遺伝子の型によって分かれる可能性が報告されました。
焦点になったのは、ビタミンD受容体をつくる遺伝子の多型です。
ビタミンDは体内で活性型に変換され、ビタミンD受容体に結合することで細胞に作用します。その受け取る側の違いが、同じビタミンD3補充に対する反応差と関係しているかもしれない、という内容です。
ビタミンDをめぐる研究は、これまで血中25(OH)D濃度や摂取量を中心に語られることが多くありました。
今回のニュースは、そこに遺伝子型という視点を加え、栄養研究がより個別化された方向へ進んでいることを感じさせます。
記事の要点
- 前糖尿病の成人2,098人を対象に、D2d試験のデータを遺伝子型から再解析した。
- ApaI AC型またはCC型では、ビタミンD3 4,000 IU/日群で糖尿病への進行リスクが19%低かった。
- ビタミンDの反応性を考えるうえで、血中濃度だけでなく受容体遺伝子の違いも手がかりになる可能性がある。