血圧が気になり始めると、多くの人がまず塩分を減らそうとします。味噌汁を薄めに、漬物を控えめに、麺の汁は残す。ナトリウムを「引く」この工夫は、たしかに血圧対策の基本です。
けれど、血圧に関わるミネラルはナトリウムだけではありません。カリウムを「足す」という、もう一方の道があります。
2025年末、まだ降圧薬を使っていない高血圧の人だけに絞ってカリウム補給の効果をまとめた解析が公開され、2026年には減塩とカリウム増を「両輪」でとらえ直すレビューも登場しました。
今回は、この「足す」発想を数字とともに見ていきます。
記事の要点
2025年に公開された、降圧薬を使っていない本態性高血圧の人だけを集めた解析(19試験・803人)では、経口でカリウムを補うと、診察室で測る上の血圧が平均およそ7.2mmHg、下の血圧が約4.0mmHg低かったと報告されました。
24時間の携帯型血圧計で測った値は、上が約2.4mmHg、下が約1.6mmHgと変化が小さく、不確実性が残りました。もともと血圧が高い人や、補給期間が長い場合ほど下がり幅が大きい傾向もみられました。
2026年に公表されたレビューは、減塩だけでなくカリウムを増やす「ナトリウムとカリウムの両輪」を公衆衛生の戦略として提案しており、カリウムは身近な野菜・果物・いも・豆から補えます。