最新|難病の副鼻腔炎にカビが関与:福井大、治療法開発に期待

最新|難病の副鼻腔炎にカビが関与:福井大、治療法開発に期待

副鼻腔炎と聞くと、鼻づまりや色のついた鼻水が続く身近な不調を思い浮かべる方が多いかもしれません。

けれども、そのなかには手術をしても何度も再発し、長く患者さんを悩ませるタイプがあります。好酸球性副鼻腔炎と呼ばれる病気で、日本では指定難病にもなっています。

鼻の中に鼻ポリープ(鼻茸)ができて強い鼻づまりや嗅覚の低下を起こし、手術で取り除いてもまた育ってくることが少なくありません。なぜ再発するのか。その手がかりの一つとして近年注目されているのが、「鼻の中に棲むカビ(真菌)」です。

2026年5月、福井大学を中心とする研究グループは、好酸球性副鼻腔炎の鼻腔内に多様な真菌が常在しており、なかでもアルテルナリアというカビの検出が、手術後の再発を独立して予測する因子であることを報告しました。

鼻の中の小さな常在菌が、難病の経過とどう結びついていたのか。その研究を読み解いていきます。

記事の要点

  • 好酸球性副鼻腔炎は手術後の再発が起こりやすい難病で、その背景に鼻腔内へ常在する真菌(カビ)が関わっている可能性が、最新の研究で示されました。
  • 鼻の中の真菌を網羅的に調べると複数の属が見つかり、そのうちどの真菌が再発と結びついていたのか。検出率や再発リスクの数字が、この研究の見どころになっています。
  • 真菌がどのような仕組みで2型炎症を後押しし、ポリープの再発につながりうるのか。手術前のリスク評価や新しい治療開発の話にもつながる内容です。