ブルーライトという言葉から、多くの方がスマートフォンやパソコンの画面を思い浮かべるのではないでしょうか。目の疲れや睡眠との関わりで語られることが多く、肌との関係を意識する機会は、それほど多くないかもしれません。
けれど、ブルーライトは画面だけのものではありません。
むしろ私たちが日々もっとも多く浴びているのは、太陽光に含まれるブルーライトです。紫外線のすぐ隣に位置する、目に見える光の一部で、晴れた日に屋外で過ごせば、肌はこの光をしっかり受けています。
そうなると、一つの疑問が浮かびます。日焼け止めで紫外線を防いでいれば、肌は守れているのでしょうか。
2026年、皮膚科学の専門誌Journal of Investigative Dermatologyに、この問いに関わる研究が発表されました。
ブルーライトが肌のバリア機能にどう影響し、その変化がどんな仕組みで起きるのかを、ヒト・マウス・培養細胞という三つの角度から調べた研究です。
今回は、見過ごされがちなブルーライトと肌の関係を、この新しい研究を手がかりにたどっていきます。
◼️記事の要点
ブルーライトを浴びた肌では、表皮の構造が変わり、水分が逃げやすくなり、色素沈着を伴うバリア機能の乱れが起きることが、ヒトとマウスの研究で報告されています。
この変化は、EGFRという受容体からERK・c-Junへと伝わる信号の経路が活性化し、表皮の細胞が過剰に増えて分化が乱れることで起きると考えられています。
研究で使われたのは日常的な日光に近い光の量でした。紫外線対策だけでは届きにくい領域として、可視光まで見据えたサンケアの考え方が注目されています。