朝の一杯、仕事の合間の一杯、食後の一杯。コーヒーは、多くの人にとって暮らしのなかにすっかり溶け込んだ飲みものです。目を覚ますために、あるいはほっと一息つくために、なんとなく手にしている方も多いと思います。
そのコーヒーが、体のなかでも働き者として知られる「肝臓」を守る側にはたらいているかもしれません。2026年、35万人規模の大きな解析が、そんな関係をあらためて描き出しました。
記事の要点
イギリスの大規模データ(UKバイオバンク)を用いた解析で、コーヒーを1日5杯以上飲む人は、まったく飲まない人に比べて、肝硬変のリスクが32%、肝がんのリスクが47%、肝臓に関わる死亡のリスクが42%低いという関連が報告されました。約35万人を中央値で13年間追った、規模の大きな観察研究です。
この関連は、カフェイン入りのコーヒーでも、カフェインを抜いたデカフェでも同じように見られました。研究チームは、効いているのはカフェインだけではなく、コーヒーに含まれる他の成分も関わっている可能性が高いと述べています。
画像検査でも、コーヒーをよく飲む人は肝臓の脂肪・鉄・線維化・炎症の値が低い傾向がありました。ただしこれは、ある集団を観察して見えた関連であり、コーヒーが肝臓を守ると因果を確定したものではありません。毎日の一杯を前向きに楽しむ材料として受けとめられる知らせです。