更年期を迎えた女性の多くは、ホットフラッシュや発汗、気分の落ち込み、睡眠障害、関節の痛みなど、さまざまな不調に悩まされます。
こうした症状に対しては従来、ホルモン補充療法(HRT)が主な治療法とされてきましたが、乳がんリスクの増加など副作用への懸念から、より安全な代替手段への関心が世界的に高まっています。
植物由来のポリフェノールやフィトエストロゲンを活用した栄養療法は、そのひとつとして注目を集めています。
日本は世界有数の長寿国ですが、それだけに更年期以降の健康をどう維持するかは切実な課題です。
閉経後の女性は骨密度の低下や脂質異常症のリスクが高まり、心血管疾患の発症率も上昇します。
こうしたなか、オランダの研究チームが実施したランダム化二重盲検試験で、オリーブ葉エキス(OLE)が閉経後女性の生活の質を有意に改善し、骨密度やトリグリセリド値にも好影響を与えることが明らかになりました。
記事の要点
- 12週間のオリーブ葉エキス(250mg/日)の摂取により、閉経後女性の更年期特有の生活の質(MENQoL)スコアがプラセボ群と比較して有意に改善した(p=0.027)
- 骨密度(BMD)の有意な増加(p=0.019)と、血中トリグリセリド値の有意な低下(p=0.010)が確認され、骨の健康と心血管リスクの両面で効果が示された。
- オリーブ葉に含まれるオレウロペインがフィトエストロゲンとして作用し、エストロゲン受容体に結合することで更年期症状の改善に寄与していると考えられている。