最新|ナイアシンと脂肪肝疾患の関連性を探る:ビタミンB3が肝臓の脂質代謝を改善するメカニズムを解明

最新|ナイアシンと脂肪肝疾患の関連性を探る:ビタミンB3が肝臓の脂質代謝を改善するメカニズムを解明

近年、世界的に増えている病気のひとつが脂肪肝です。とくにアルコールをほとんど飲まない人でも発症する非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)や、現在では代謝関連脂肪性肝疾患(MASLD)と呼ばれるタイプが急増しています。

脂肪肝は一見すると自覚症状がほとんどありません。しかし、放置すると肝炎や肝硬変、さらには肝がんに進行することもあるため、医学的にも大きな課題となっています。

実際、世界人口の約3割が脂肪肝の状態にあるとも言われており、非常に身近な代謝疾患です。

日本でも健康診断で脂肪肝を指摘される人は年々増えています。肥満、糖尿病、運動不足、加工食品中心の食生活などが重なり、肝臓に脂肪が蓄積しやすい環境が整ってしまっているのです。

こうした中、最近の研究で注目されているのが、ビタミンB3として知られるナイアシンです。比較的古くから知られるビタミンですが、脂肪肝の進行に関わる遺伝子メカニズムに作用する可能性が示され、治療の新しい候補として注目されています。

この記事では、ナイアシンと脂肪肝の関係について、研究内容をもとに詳しく解説していきます。

記事の要点

  • 脂肪肝の進行に関わる遺伝子因子としてmiR-93という分子が特定された。
  • ナイアシン(ビタミンB3)はこのmiR-93を抑制する作用を示した。
  • その結果、肝臓の脂質代謝が改善され脂肪蓄積が減少する可能性が示された。