ビタミンDと胃酸不足を深掘り:見過ごされやすい栄養と消化の関係

ビタミンDと胃酸不足を深掘り:見過ごされやすい栄養と消化の関係

食後の胸やけや胃もたれが続くと、多くの人は「胃酸が出すぎている」と考えます。制酸剤のCMも、書店に並ぶ健康本も、そう思わせる作りになっています。けれども栄養の分野では、長年こんな指摘が繰り返されてきました。

胸やけの背景にあるのは、胃酸の出しすぎではなく、出なさすぎではないか、という見方です。

胃酸は本来、レモン果汁よりも酸性度の高い、非常に強い液体です。この胃酸をどれだけ作れるかは、年齢や体質だけでなく、日々の栄養状態にも左右されると報告されています。

なかでも近年関心を集めているのが、ビタミンDとの関係です。

今回は、胃酸がどのように作られ、どんな栄養素がその材料になっているのか、そして胃酸が足りなくなると何が起こるのかを、仕組みから見ていきます。

記事の要点

  • 胃酸は亜鉛やビタミンDなど複数の栄養素を材料にして作られていて、不足すると胃酸そのものが作られにくくなると報告されています。

  • 胃酸が少なくなると鉄やビタミンB12、マグネシウムなど別の栄養素の吸収が滞り、それがさらに胃酸を作りにくくする流れにつながります。

  • 胃酸が少なくなる原因は一つに絞れず、栄養状態はそのなかで見過ごされやすい一因として位置づけられます。