妊娠中の栄養というと、葉酸(ビタミンB9)とビタミンDを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。どちらも、お腹の中の赤ちゃんの成長や神経の発達に欠かせない栄養として、広く推奨されています。
一方で、これまであまり光が当たってこなかったのが魚油です。魚油に含まれるオメガ3脂肪酸のEPAとDHAは、脳や視覚の発達、さまざまな代謝機能にとって重要な役割を担っています。
そんななか、魚油のサプリメントを推奨されている妊娠中のビタミンと組み合わせて摂ることで、早産や低出生体重のリスクが下がるという研究が報告されました。
学術誌フロンティアズ・イン・ニュートリションに掲載された研究です。妊娠中の栄養を考えるうえで、新しい選択肢を示してくれる内容ですので、その中身を整理してみます。
記事の要点
- 妊娠中に推奨されるビタミンに魚油を加えて摂取したグループでは、ビタミンのみのグループと比べて、早産の割合と低出生体重の割合がともに有意に低かったと報告されています。
- オメガ3脂肪酸のEPAとDHAは、炎症のコントロールや血流の調整、胎盤の機能向上に関わり、胎児へのEPAとDHAの輸送をスムーズにすると考えられています。
- 研究では、にしんやいわし、さばといった小型の脂ののった魚を優先し、環境汚染物質を取り除いた高品質な魚油を選ぶことが提案されています。