水を口にするとき、その中に目に見えない微小なプラスチック粒子が含まれている可能性があると聞いて、不安を感じる方は多いのではないでしょうか。
マイクロプラスチック汚染は今や世界的な課題となっており、河川や海洋だけでなく、日本の水道水やペットボトル水からも検出されています。
日本の千葉工業大学の研究では、釧路市と沖縄市の水道水から1立方メートルあたり60〜112個のマイクロプラスチックが検出され、首都圏内5箇所の水道水からは平均4.1個/Lの粒子が確認されたという報告もあります。
さらに2018年に発表された研究では、市販ペットボトル水259本のうち93%が何らかの形でマイクロプラスチックに汚染されていたことが判明しました。
こうした状況のなか、ブラジルのサンパウロ州立大学の研究チームから、自然由来の植物の種を使って飲料水中のマイクロプラスチックを98%以上除去できるという画期的な研究結果が発表されました。
使われたのは、奇跡の木と呼ばれるモリンガです。古代エジプト時代から水の浄化に用いられてきたこの植物が、現代の深刻な環境課題に対する希望の光となるかもしれません。
記事の要点
- モリンガ(ワサビノキ)の種から抽出したエキスが、飲料水中のPVCマイクロプラスチックを98%以上除去することがブラジルの研究で確認された。
- 従来の化学処理剤である硫酸アルミニウム(明礬)と同等の除去性能を示し、より広いpH範囲で安定して機能することがわかった。
- 家庭でも調製可能で、生分解性があり残留毒性のない天然由来の凝集剤として、特に小規模コミュニティでの活用が期待されている。